日本モンテッソーリ教育綜合研究所附属子どもの家の夏期教室を振り返って

一昨年はじまった夏期教室。
一昨年は、うらん(当時小6)・じゃす(同小4)・せっちー(同年少)がそれぞれ、学童教室・幼児教室に1日だけ参加。
親子無料体験会も実施されるようになった昨年は、じゃす(同小5)は体験会のみ、せっちー(同年中)は体験会と幼児教室5日。
今年は、せっちー(現年長)と体験会へ相棒も一緒に参加し、幼児教室5日。


最初に、ネットで教室のことを知ったとき、申し込むかどうか、とても悩みました。特に、上の二人。娘たちは全員モンテッソーリ園に通ったことがありません。そもそも、モンテッソーリ教育がどういうものかを知ったのも、家庭でなんちゃってモンテを始めたのも、上の二人が小学生になってから。知っていたとしても、自力送迎可能な通園圏内に、モンテッソーリ教育を行う保育園(共働き核家族で、幼稚園は無理)はありません。家庭での取り組みを始めたときには、上二人は、すっかり敏感期を過ぎていました。せっちーに細々やっているのを、眺めたり、少し試したり。モンテの視点から接するということでした。学童対象の教室で、どんなことをするのか、どんなお子さんが参加されるのかも、わかりません。
それでも、行けば、資格のあるきちんとした先生のところでなら、何か素敵な経験ができるかもしれない、家で母がやってることも、ちょこっとわかってくれるかもしれないし。本人たちとも話し、二人一緒ならと同意を得て、1日だけ申し込んだのでした。


実際に参加させてみて、感じたこと、考えたことをつらつらと。


まず、幼児教室に参加したせっちー。
年少・年中のときは、家や普段通う保育園にはない、魅力的なものがたくさんあり、目を輝かせて通っていました。ぽんぽん・すりごま・コーヒーなど持ち帰れる物があるものは、家族や(普段通う園の)先生に作ってプレゼントしてあげたい(^^)と積極的でした。元々のお友だちが全くいない環境でしたが、一人でやりたいお仕事をする分には、気にならなかったようです。物おじしない末っ子、先生に自分から話しかけて、やりたいお仕事に取り組んでいました。


年長になった今年は、様子が違いました。周囲を見て考えて行動できるようになった分、慣れない場所や先生や見知らぬお友だちの中で、戸惑いを感じるようでした。その場所での常識がわからなくて、どうしたらいいかわからない。見慣れない先生に話しかけにくく、やっと話しかけても上手く説明できず、やりたいお仕事ができない。普段モンテ園に通っていないからか、先生のお話がよくわからない。てんしのおうちのIT勉強会で学んだとはいえ、母のヘタレな提示と、子どもの家の先生の提示は雲泥の差があります。そういった違いにも困惑したのでしょう。こういったことは、成長したからこそ生じているのですよね。ある程度は仕方ないかなぁと思います。
もちろん、全部ずっと大変だったわけではなく、こんなことができるようになった!とかやってみておもしろかった♪というものもありました。保育園での一斉保育と違い、自分のやりたいことができますし、「一緒にやろう」とか「代わって。」とかはないので、マイペースでできます。ぽんぽん作りのお仕事などは、家では限定3色ですが子どもの家でなら、たくさんの色から選べたり、うれしく感じるところもあったようでした。


小学生の場合。
上にも書いたように、一昨年の夏期教室一日、昨年の無料体験会の、合わせてほんの二日の印象や感想なのですが。


娘たちには、どうして行くの? 何しに行くの? そこで何をするの? どういう子がくるの? 何をやってよくて、何はやっちゃダメなの?など、たくさんの疑問があったと思います。初めての試みとのことで、経験者のお話なども聞きようがありません。正直に、家でせっちーにやっているモンテの小学生版なんだけど、行ってみないとわからないと話しておきました。教室を終えて初めて、何ができるところかわかったようでした。


モンテッソーリ教育でのルールってありますよね? 基本的に、教具は自由に使ってよくて、やりたかたは最初に先生に提示していただいて、気の済むまでやってよくて、終わったら、次の人が使えるよう準備した状態で棚に戻すとか。他のお友だちが使っているお仕事は、終わるまで待つとか。そういうのを全く知らないで参加すると、困ってしまうのだと思います。
そして、最初の年は、わたしもまだまだ勉強中で知識が本当に少なく、どんなお仕事がありうるのがわかっておらず、二人の興味のありそうな分野を把握していませんでした。
教室の後、二人に尋ねると、やはり、どうしていいかわからないでいるうちに時間が経っていたといいます。ただ、後に文化教育を学んでから、改めて聞くと、宇宙の始まりや、地球の構造などの提示をしていただいたようです。高学年の二人には、わかりやすいけど、それ知ってるんだよね(^-^ゞという、敏感期過ぎちゃってる感想でした。


二年目の体験会では、じゃすは地理好きとわかっていたので、これはね、とその場で少しずつ説明。母が横にいる安心感もあったでしょう、前年より気楽に過ごせたようです。


幼児後半期でも学童でも、おそらく、モンテッソーリ園に在園したことがある子どもさんなら、もっとリラックスして活動できると思います。全く未体験だったりすると、我が家の娘たちのような感想もあるかもしれません。


教室の送迎、片道1時間半以上かかりました。都心を抜けて行くため、途中で座れますが、退屈対策で音楽を聞いたり、録画番組を見たりできるようにしました。
教室の間の待ち時間は、近隣のお店や図書館を利用しました。大人はどこでも過ごせますから。(^-^)v
お昼ご飯は、幼児のお腹が待ってくれないので、近所のファミレスへ。出遅れて待ち時間が長くなるのを避け、お迎えは早めに並びました。お迎えで並ぶことになる階段は、空調が効かない場所で、扇子が役立ちました。


夏期教室にわたしが期待していたものは、「本物のモンテッソーリ教育に触れること」でした。限られた時間であっても、関心を持ったことに集中して取り組むということを経験して欲しかったのです。世の中にたくさんある学びかたの一つを知るというか。それは普段の保育園や小学校では、なかなかできないことだから。覚えたり、できるようになったり、作ってきたりではなく、学びの筋道の体験をしてくれれば、ということです。その期待については、成果?を感じています。


学童期に入った娘たちのことで深く悩んでいたときに、たくさん答えをくれたのがモンテッソーリ教育。わたしは器用ではないし、共働きで自由な時間も限られています。他にもいい教育法はあると思いますが、あちこち手を出したりせずに。これからも、ゆっくりモンテッソーリ教育を学びながら、子どもたちが、自分のやりたいことに、自信を持って挑戦できるような人間になれるよう、手助けする努力をしていきたいと思います。